風のままに   (vol. 111) 記憶の中の音が
ひたむきな涙を謳う

嬰児 (みどりご)たちが
翡翠の丘に戯れる

編まれた碧草 (あおくさ)
一面に敷き詰めて・・・

彼の詩集が
風とともに空を遊ぶ

言葉たちが
風に押され
緑を駆け抜ける

寡黙な夢たちが
雄弁な羽を広げれば

疎らな世界が
記憶の中で溶けあって
淡い景色は
快感に変わるだろう

嗚呼・・・いま

風のままに
ニュートラルを
カラダ中に
受け止めている

嗚呼・・・いま

風のままに
ミステリアスを
ココロいっぱいに
感じている
2004/8/29
*Thanks*
photo by NOION