気持ちのゆくえ (vol. 99) 2004/7/2 いまはもう
あれが愛だったのか
どうなのかさえ
わからなくなってしまった

もしかしたら
憧れだったのかもしれない

もしかしたら
熱い信頼に塗(まみ)れた
情愛だったのかもしれない

いまはもう
焦がれるような日々の
あの僅かな熱さえも
感じられないほどで

乾いた思い出が
淡く脳裏を過(よぎ)るだけ

あれは
そこに映った自分の影を
ただ追いかけていただけなのかもしれない

あなたのこと好きでたまらない自分のこと
ただ愛しかっただけなのかもしれない

私・・・いま
悲しいから忘れようとしているんじゃない
辛いから逃れようとしているんじゃない

ただ・・・
これだけは
はっきりわかる

あの時
あなたを好きだった

たまらなく
あなたが好きだったということ

*Thanks*
photo by Smile Time