暮色のグラス (vol. 1) 2003/8/28 そっと置かれたあなたの手を
背中に感じながら
酔って気づかない振りをした

あなたを受け止めることも
できないままに
目の前のグラスだけが
何度も入れ替わった

あれから・・・
数え切れないほどの時間(とき)が往き
季節は何度色彩(いろ)を替えたことだろう

あの頃の心は遠く・・
グラデーションのカクテルのようで
再び鮮明なひと色を
呼び覚ますことはない

今宵も・・
あの店のグラスの前に
誰かが座っているのだろうか

もうすぐ
あなたと出逢った季節が
また 巡って来る

*Thanks*
photo by RELISH